誰の人生も、うらやましい。

社会人4年目になりました。

名前が付けられない関係なんて、いくらでもある。

 

角田光代さんの「愛がなんだ」 

 

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この本を読んで、あれを思い出しました。

 

女の子が、曖昧になっている相手に対して「私たちって、どういう関係なの?」 って聞くやつ。思い出しました。

 

これ、使ったことはなくとも、たぶんみんなどこかしらで耳にしたことがある台詞だと思います。

  

ただ、この本の主人公はその逆を生きていた。

 

そこがすごく、面白かったんです。

 

名前が付けられない関係に対して、物怖じせずに、ずんずん進んでいく。

 

その生き方が、読んでいてとても羨ましくなりました。

 

 

少し前から薄々気付いていたけれど、 

 

私たちは、名前を付けたがる生きものなんだと思います。

 

歳を重ねるほどに増えていく人間関係に対して、名前を付けたがる生きものなんだと思います。

 

 

なぜなら、名前を付けると安心できるから。

 

「友だちだから」「恋人だから」「親子だから」

 

「この人とはこういう関係」と一度決めてしまえば、今後、想定外が起こらなくなる。

 

楽になれるんですよね。

不安定さや考えることから、解放される。

 

 

だけど、良くも悪くも、名前を付けられない関係なんてこの世には溢れるほどあります。

 

だから、無理に枠をあてはめて、互いの関係から逃げてはいけない、とも思うんです。 

 

 

この間、飲み屋で隣の席の女性が

 

ユーミンの曲は、友達でも旦那でもない誰かに向けた曲が多い。だから苦手」って言ってました。

 

そのときは確か「Hello,my friend」が流れていたかな。

 

 

恋人でもない、友達でもない、振られてもいない、だけど近くにはいない。

 

そんなの私も慣れていないし、違和感があるし、嫌いです。

 

でも、名前を付けたら終わってしまったり、名前を付けないからこそ続く関係があることに、最近、気付き始めました。

 

だから、名前が付けられなくても私は、自分を取り巻く関係を好きでいたい。

 

恋人じゃなくても、抱きしめたい人がいてもいいと思う。

もう会えなくても、友達だってことにしてもいいと思う。

 

無理に枠にはめたりしなくても、そのままの関係を認めたい。

 

名前を付けられない関係を作ることに、慣れていきたいと思っています。

 

 

この本を読んで、また少し背中を押されました。

 

「愛がなんだ」 

 

特に恋愛関係で悩んでいる人に、読んでほしいかな。きっと何か、ヒントになるものを得られるんじゃないかな、と思います。

 

私はぜんぜん恋愛悩んでないよって人、それはそれで幸せだから大丈夫です。そのままで引き続きがんばっていきましょう。

 

みんなで幸せになれますように。

 

 

おわり。